休日のリラックスタイムには、家でゆっくり自分を甘やかすシャンパンを開けませんか?そんな時には小難しいこと抜きに楽しめる、単体で心地よいタイプが大正解です。ドサージュやブドウ品種といった選び方のポイントを、おすすめシャンパンとともにご紹介します。心を解きほぐすような1本で、「何もしない」という贅沢をもっと満喫しましょう。
最初の一口から直感的に美味しいワインとは?
何もしない休日って最高のぜいたくですよね。
仕事がない日でも、家事や予定など何かとタスクに追われがちな現代人。アクティブにお出かけする休日も素敵ですが、たまには家でただゆっくりと自分を甘やかす時間も必要です。
すべきことをすべて終えたら、明るい昼下がりから「おうちシャンパン」を。そんな心と体を解きほぐすリラックスタイムには、気負わずに単体で心地よく飲める、軽快な味わいのシャンパンがぴったりです。
単体でゆっくり飲み続けられる味
食事時に開けるのではなく、昼下がりや食後にゆっくりと味わうためのシャンパン。そこで大切なのは、おつまみや料理が欲しくならない「単体で完結するおいしさ」です。
ここでポイントになるのが、ほどよく軽快な味わいであること。
長期熟成による複雑でリッチな味わいのシャンパンは、確かに豪華で魅力的ですが、ひとりで時間をかけて飲み続けるには少し疲れてしまうこともあります。個性が強すぎず、グラスを重ねても心地よいスッキリとした味わいこそが、休日の午後の理想形です。
価格のバランスも重要です。何もしない午後に奮発したシャンパンを開けるにちょっともったいない。プチぜいたくと言えるくらいのお値段であることも譲れない条件です。
単体で飲み続けて心地よく、それほどお高くないシャンパン。その条件を深掘りしていきます。
ポイント1:適度なドサージュ
単体で飲んで心地よいのは、実はドサージュが少なくないシャンパンです。
近年はこだわりを持ってつくる小規模生産者を中心に、ドサージュ量を減らす傾向があります。その方がブドウの個性をピュアに表現しやすいからでしょう。
しかし休日のリラックスタイムに「このシャンパンのできるテロワールは・・・」といった小難しいことは考えたくありませんよね。極辛口によるキリっと引き締まった緊張感も今日はお休みです。
おすすめなのは「辛口」といえる範囲で少なくないドサージュ。具体的には7~12 g/Lの範囲にあるもの。甘味というより味わいのボリューム感により、味わいはまろやかな印象になります。
シャンパンがアペリティフ(食前酒)によく選ばれるのは、このドサージュがポイント。ほどよいボリューム感とわずかな甘味ゆえ、おつまみが無くても満足度が高いからです。
ドサージュとは
シャンパンを含めスパークリングワインは、出荷前に澱引きによる目減り分の補充と味わい調整を目的としてリキュールを加えます。この補填作業、および最終的なシャンパンの糖度をドサージュ(ドザージュ)と言います。ワインボトルには一例として次のように表記されます。
- BRUT NATURE ブリュット・ナチュール: 3 g/L以下
- EXTRA BRUT エクストラ・ブリュット: 0~6 g/L
- BRUT ブリュット: 0~12 g/L
- Demi-Sec ドゥミ・セック: 32~50 g/L(やや甘口)
ブリュットの範囲内であれば、開けたてのシャンパンから明確な甘味を感じることはほぼありません。しかし味わいの特徴としては確かに感じられます。ドサージュが少ないものはキリっと引き締まって感じ、逆に多いものはふっくらとボリューム感があるように感じられます。
ポイント2:シャルドネ中心の品種構成
シャンパンに使われるブドウ品種のバランスも重要です。
大雑把に言えば、シャルドネが中心だとスッキリと軽快なもの、ピノ・ノワールが中心だとリッチで濃厚な味わいになりやすいです。ムニエ(ピノ・ムニエ)はその中間といったところ。
シャルドネ100%のブラン・ド・ブランは、昼下がりの時間帯に飲むのにピッタリな、明るい風味を持つものが多いです。一方で酸味が高くキリっとシャープな味わいのものもあります。そういうものは気分をリフレッシュしたいときに飲む方がいいでしょう。
休日のリラックスタイムには、シャルドネの軽快さを持ちながらも酸が尖らず、適度にまろやかに仕上げられたものが向いています。
ポイント3:休日を無駄にしないハーフボトルという選択
いくらシャンパンが美味しくても、酔って眠ってしまってはそれで休日が終わってしまいます。飲み過ぎてはもったいない。そんな午後のために、ハーフボトルも検討してはいかがでしょうか。
ハーフボトルはフルボトル(通常サイズ)に比べて容量単価が高めで、検討したことがない方もおおいでしょう。しかし昼下がりに一人でちょっとだけ飲みたいとき、グラス3杯程度の分量は、ちょうどいいという方も多いのではないでしょうか。
ハーフボトルであるならば、ブドウ品種にはあまり気にしなくていいでしょう。ピノ・ノワール中心の濃いめの味わいでも心地よく飲み切れます。
何度も飲んだことがあり味を知っている銘柄より、「半分サイズだからこそ」と、まだ飲んだことのない生産者や新しい銘柄のシャンパンにトライしてみる方が、休日のワクワク感が高まるでしょう。
リラックスタイムにおすすめシャンパン
上記の3つのポイントをふまえて、何もしない休日を最高に彩るようなおすすめシャンパンをご紹介します。おつまみが無くても一人ないしパートナーと二人で心地よく1本飲み切れるシャンパンと考えれば、日常の中で活躍の機会は多いでしょう。
スッキリ爽やかな風味は昼飲みにピッタリ
コート・デ・ブラン本拠地の生産者、シャルドネ100%のブラン・ド・ブラン。そう聞くとフレッシュでシャープな酸味を想像しがちですが、実際は10g/Lと多めのドサージュにより、ほどよくリッチでまろやかな味わいです。
あまり長くない瓶内熟成ゆえにフレッシュな風味が際立ち、シャルドネらしい明るく朗らかな雰囲気。レースのカーテン越しに外を眺めながら、涼しい室内で明るい時間から飲みたい1本です。
いろいろな「程よい」が詰まっていて安心
シャルドネ100%ではなく、シャルドネ75%のブレンド。ドサージュは少なすぎず多くない7-9g/L。瓶内熟成は5年とほどよい熟成感。そんな「程よい」が詰まったようなシャンパンがこちらです。
長期の熟成によるじわっと広がる旨味感を噛みしめながら、活字から広がる想像の世界に浸る読書タイムはいかがでしょうか。
ふんわり包み込むようなやさしいロゼシャン
ロゼ・シャンパンは黒ブドウによるベリー系の香りが際立ちます。それもあって、同程度のドサージュでも白より甘い印象を感じやすい傾向です。こちらは渋味もなくふんわりやさしい印象。ほっとするような飲み口に酔いしれて、そのまま眠ってしまわないかだけが心配です。
ふとした短い余暇でも気軽に開けられる
ハーフボトルとはいえこの価格は安い!それでいてきちんとシャンパンらしい風味の華やかさと細かい泡感があります。
たとえば午後まるまるではないけれど、2~3時間程度の余白ができてしまったとき。コーヒータイムもいいですが、シャンパンにほどよく酔いしれる時間は、大人ならではの楽しみ方。最高のぜいたくと言えるのではないでしょうか。
ハーフボトルだからこそ独り占めしたい!
3品種をバランスよくブレンド、多めのドサージュ、長すぎない瓶内熟成と、「休日のリラックスタイムに」ピッタリの条件をしっかり備えます。フルボトルの方を選んでいただいても全く問題ないのですが、ハーフボトルのいいところは一人でサクっと飲み切れてしまうことでしょう。
例えば普段はパートナーと一緒にワインを楽しんでいる方。休日とはいえお互いの時間があうとは限りません。ふとした隙間時間に思いつきで開けて、独り占めして何食わぬ顔で合流する。そんなプチぜいたくはいかがでしょうか。そのためには、冷蔵庫の見つかりにくいところに冷やしておかないといけませんね。
甘口シャンパンという選択肢も
シャンパンはキレのいい辛口という印象がありませんか?それは近代以降の話で、シャンパンという飲み物が発達した時代は、その大半が甘口だったといいます。食中酒としてはお腹が重たくなりやすいかもしれませんが、甘口シャンパンが単体の飲み物として美味しいことは歴史が証明しています。
このシャンパンは「ドゥミ・セック」というやや甘口のスタイルで、よく冷えていてもほどよい甘味を感じます。普段は辛口ワインばかりという方でも、おもわず頬がほころぶようなピュアな甘味。
いつもとは気分を変えたい休日に、ワイン通ならではの粋な選択肢です。
「ゆったりと流れる時間」という共通点
シャンパンは時間が美味しくする飲み物です。
その大きな理由は製造に時間がかかること。スティルワインの低価格帯には、収穫から数か月で瓶詰めされ、早いものは半年程度で日本に届きます。一方でシャンパンは規定により最低で出荷まで15か月。多くは3、4年程度。長いもので10年以上の時間を経て、ようやく消費者の手元に届きます。それだけ長い時間をかけてこそ美味しくなるのです。
そんなゆっくりと時間をかけて造る飲み物だからこそ、時間と心の余裕がシャンパンをより美味しくするのかもしれません。料理はなしで時間をかけて味わうからこそ、感じ取れる奥深い風味もあるはずです。
日ごろの忙しさと緊張とストレスの対極にあるような休日のリラックスタイム。今の気分にピッタリのシャンパンがあれば、心の豊かさとやさしさを取り戻す時間となることでしょう。






