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ドン・ペリニヨン(Dom Perignon)

ドン・ペリニヨン 特集イメージ

高級シャンパンの代名詞として誰もが名前を知る「ドン・ペリニヨン」。有名すぎるゆえにワインとしての背景に興味が持たれず、その品質追及はあまり知られていないかもしれません。名称のもととなった人物の功績からヴィンテージの哲学まで、知名度とブランド価値を支える背景をご紹介します。その本質を知ることで、シャンパン愛好家として自信を持ってドンペリを選べるでしょう。

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ドン・ペリニヨンについての基礎知識

名前だけなら誰もが知っている。それほど有名なシャンパンであるドン・ペリニヨン。その基本情報を整理しましょう。

ドン・ペリニヨンは高級シャンパンのみ

高級なシャンパンについて「プレステージ」という言葉が使われることがあります。明確な定義があるわけでも、いくら以上という金額があるわけでもありません。生産者が普段使いのシャンパンと対比して、「このシャンパンはワイナリーを代表する高級品だ」と自信をもって造るものです。

ドン・ペリニヨンは全てがプレステージ・シャンパンです。気軽な普段飲みに向いた「そこそこ美味しい」ものはつくりません。ラグジュアリーな時間を彩る贅沢な1本のみです。

ドン・ペリニヨンは人の名前

「Dom Perignon」という名称は、シャンパンをつくる技術の発展に貢献した修道士に因みます。ドン・ペリニヨンのエチケットは盾の形。これもまたその修道士が所属していたオーヴィレール修道院の紋章に由来しています。

ピエール・ペリニヨン氏

アーティストとのコラボレーション

ドン・ペリニヨンとして通常のラベルとともに、アーティストとコラボレーションした特別なボトルがリリースされます。

直近ならMatias Kiss氏や村上隆氏。そのヴィンテージ限りの希少なドン・ペリニヨンとして、コレクターの人気は非常に高いです。

ヴィンテージのみで展開されるラインナップ

シャンパンの多くは「NV ノンヴィンテージ」つまり複数のヴィンテージのブドウをブレンドしてつくられます。これはそのシャンパンメーカーらしい味わいを安定して届けるという意思表示です。

ドン・ペリニヨンはノンヴィンテージをつくりません。すべてのシャンパンにヴィンテージが表記されます。それは「その年の特徴を最大限に引き出しつつ、ドン・ペリニヨンとしての調和を完成させる」という哲学によるものです。

「リリースしない」という品質追及

シャンパーニュ地方はフランスの中で北部の冷涼な地域にあります。それゆえ完熟した健全なブドウを安定して収穫するのは、簡単ではありません。

だからこそ多くのシャンパン生産者は、複数のヴィンテージをブレンドすることで品質安定を図り、ブランドに対する信頼を保ちます。

ドン・ペリニヨンの品質保証はそのヴィンテージをリリースしないことです。ドン・ペリニヨンの基準に満たない年にはつくられないのです。例えば2014年や2016年のドン・ペリニヨンは存在しません。

最低8年の瓶内熟成

シャンパン造りにおいて瓶内熟成の期間は非常に重要です。

まずベースとなる白ワインを醸造しブレンドします。それを1本1本のシャンパンボトルに詰めて、瓶内2次発酵を行います。このとき発生する二酸化炭素を閉じ込めることで、白ワインはスパークリングワインに変わります。

その後、酵母は活動を停止し澱(おり)となって沈みます。タンパク質の塊である澱は、瓶内熟成の期間にゆっくりと分解され、アミノ酸となってワインに戻っていきます。熟成期間が長いシャンパンからは、トーストやブリオッシュのような酵母由来の複雑な香りを感じ、泡もきめ細かく旨味を感じるものとなります。

その瓶内熟成によって迎える最初の飲みごろに、ドン・ペリニヨンはリリースされます。その期間は明確に決まっているわけではありませんが、最低でも8年間。それほど長い時間をかけて、ドン・ペリニヨンの美味しさが育まれるのです。

最低8年の瓶内熟成

より上級のドン・ペリニヨン

ドン・ペリニヨンによれば、瓶内熟成のピークは3回あるといいます。そのピークを「プレニチュード」と呼び、何回目のピークかによってP1(通常のドン・ペリニヨン)、P2、P3と名付けられます。

これに「ドン・ペリニヨン ロゼ」が加わります。こちらはピノ・ノワールの赤ワインをブレンドすることで、熟したベリー系の妖艶な香りが特徴。熟成期間は通常のドン・ペリニヨンより長く、P2よりもやや短い程度です。

ドン・ペリニヨンの公式ウェブサイトに掲載されているのは、通常のもの、P2、ロゼとアーティストコラボのモデルのみ。その希少さゆえでしょう。P3は掲載されていません。

これに加え日本とフランスにしか公式流通しない「レゼルヴ・ド・ラベイ」という超レアアイテムも存在します。ナイトマーケットで「ドンペリ・ゴールド」と呼ばれている、幻のドンペリです。

ドン・ペリニヨンのラインナップ
名称 およその熟成期間 レア度
ドン・ペリニヨン 8-10年程度 ★☆☆☆☆
ドン・ペリニヨン P2 12-15年程度 ★★☆☆☆
ドン・ペリニヨン P3 25-30年程度 ★★★★★
ドン・ペリニヨン ロゼ 10-12年程度 ★★☆☆☆
レゼルヴ・ド・ラベイ 20年程度 ★★★★★

歴史に残るドン・ペリニヨン氏の功績

オーヴィレール修道院に所属し、シャンパンの製造技術発展に貢献した、ドン・ペリニヨンことピエール・ペリニヨン氏。彼の功績は現代まで続くアッサンブラージュ(ブレンド)技術の基礎を築いたことです。

安定した「美味しい」のために

畑ごとに収穫してそのままワインにしてしまうのが、作業としては効率的です。しかし先述のとおりシャンパーニュ地方は寒冷地であり、ブドウの成熟が安定しません。年によって素晴らしいワインになる畑もある一方で、売り物にならないようなワインが大量にできてしまうのが問題でした。

彼がいた当時、宗教戦争などの影響で修道院は財政難でした。どうにかしてワインを安定的に販売し、収入を増やさないといけません。

そこで彼は、複数の畑のブドウを混ぜ合わせるアッサンブラージュ(ブレンド)技術を開発します。例えばブドウが熟しにくかった畑の酸味が高いワインに、よく熟した果実味豊かなワインを合わせ、全体のバランスを整えます。彼はそのブレンド技術を、論理的かつ継承可能なものとして確立したのです。

そうすることで、毎年一貫した「オーヴィレール修道院の美味しいワイン」として、高価に販売できたのでした。

安定した「美味しい」のために

ピノ・ノワールから白ワインをつくる

「バスケットプレス」と呼ばれるような、垂直式のプレス機。それに房のままのブドウを入れて搾ることで、黒ブドウから色のついていない果汁を得て白ワインをつくる技術。それが開発されたのもピエール・ペリニヨン氏の時代の修道院でした。

黒ブドウの豊かなコクと白ワインの気品や透明感。それがシャルドネとアッサンブラージュされ、シャンパンの味わいの基礎を築いていったのです。

ドンペリを最大限美味しく飲むために

シャンパン・ワインは飲み方によりその印象を大きく変えます。

ドンペリは高価なシャンパンです。せっかく購入するのだから、最大限に美味しく飲みたい!そのためのコツをご紹介します。

フルートグラスより白ワイングラス

フルートグラスはスパークリングワイン用につくられた細長い形状。しかし実は、このグラスでドン・ペリニヨンを飲むのはもったいない!

フルートグラスは炭酸を楽しむのには向いていますが、香りをため込むスペースが小さく、口の中にワインが広がりにくいです。このグラスでドンペリを飲めば、泡の強さと濃さだけが強調され、美味しさが半減するでしょう。

ベストはドン・ペリニヨン専用のグラスを使うことです。オーストリアのリーデル社が、ドン・ペリニヨン専用のワイングラスを開発しています。その形状はこの写真のとおり、少し底が尖っている白ワイングラスのようなものです。

リーデル社 ドン・ペリニヨン専用グラス

なかなか専用のグラスを用意するまでは難しいかもしれませんが、「フルートグラスより白ワイングラス」が原則です。ドン・ペリニヨンの壮大で豊かな味わいには、細身のフルートグラスは窮屈すぎます。

キンキンに冷やすのはNG

ワインはその温度でも表情を大きく変えます。一般に熟成したワインは温度高めがベターとされます。

ドン・ペリニヨンは最低でも8年の瓶内熟成を経てリリースされます。その風味を楽しむには、冷蔵庫の温度は低すぎます。

ドン・ペリニヨンの公式ウェブサイトによれば、最適な温度はつぎの通り。


ラインナップ 最適な温度
ドン・ペリニヨン(P1) 12℃(8-10℃でサーブ)
P2、ロゼ 14℃(10-12℃でサーブ)

冷蔵庫のよく冷気が当たるところなら、5~7℃くらいまで冷えてしまうでしょう。取り出してから10分程度時間を置いて飲み始めるのがおすすめです。

抜栓した後のボトルは、ワインクーラーで氷水に入れて冷やしておくことも多いでしょう。冷やしすぎるおそれがあります。時々取り出して調整するか、あえて氷だけ入れて冷たさが伝わりすぎないようにするといいでしょう。

キンキンに冷やすのはNG

おすすめシーンはラグジュアリーなパーティー

どんな時に誰と飲むかも重要です。

ドン・ペリニヨンに相応しいのは、ズバリお祝いの席や特別感のあるパーティー。カジュアルでリラックスした席より、華やかに着飾った豪華なシーンにこそマッチします。

ドン・ペリニヨンの豊かで濃密な風味は、少量でも十分な満足感を与えます。たとえ1本を10人で分け合っても、その風味の印象はしっかり記憶に刻まれることでしょう。

「ドン・ペリニヨンが提供される」と知ったとき、ゲストが抱く期待感。ドンペリは高級シャンパンの代名詞として、ワイン好きでなくとも知っています。知らないシャンパンが出てきても、飲む前のワクワク感は小さなもの。「わ!すごい!」の期待感。その点でドン・ペリニヨンに比肩するシャンパンは存在しないでしょう。

ドンペリを乾杯用に最初に飲むのはマストではありません。白ワイン、赤ワインと楽しんだ後にドンペリでも、十分な満足感があります。ドンペリを「締めシャン」に持ってくるのも選択肢です。

おすすめシーンはラグジュアリーなパーティー

特別な時間をドンペリでより華やかに

ドン・ペリニヨンが掲げる理想、それは卓越性の追求です。

世界中のラグジュアリーシーンに相応しい、卓越した高級シャンパンを造り続けてきました。その1年しかないヴィンテージの表現を、「ドン・ペリニヨン」の紋章に相応しい品質で届ける。それは約10年後にようやく形となる挑戦なのです。

大切な誰かのために、あるいはあなた自身のために。記念日や達成のお祝いといった特別なシーンを彩る1本として。信念と歴史が詰まった「ドン・ペリニヨン」を選んでみてはいかがでしょうか。

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