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ペリエ・ジュエ(Perrier-Jouet)

ペリエ・ジュエ ベル・エポック特集

華やかなアネモネのボトルで祝宴を彩る「ベル・エポック」。派手なアイコンとして消費されがちですが、その本質は辛口の歴史を拓いた正統派のシャンパンです。現代の極辛口とは異なる、まろやかに調和した味わいで、ワイン好きのみならず皆を魅了します。生産者の歴史とともに、ワイン通こそ自信を持って選べる理由を紐解きます。

ベル・エポック:華やかな祝宴の幕開けに

大切な人を迎えるホームパーティーや、家族・友人と祝う記念日のディナー。そんな特別な時間の始まりに、場を一瞬で非日常へと引き上げる1本としておすすめしたいのが、ペリエ・ジュエの「ベル・エポック」です。

祝宴を彩るペリエ・ジュエ ベル・エポック

テーブルに置かれた瞬間、まずその見た目で注目を集めます。初めて目にする人であっても、アール・ヌーヴォーの美しい装飾ボトルに特別な気配を感じ取るはずです。そしてグラスに注がれた瞬間に広がる優美な香り。
なぜベル・エポックがひときわ祝宴の席で選ばれ続けるのか。それは「見た目の美学」と「味わいの調和」にあります。

アール・ヌーヴォー|唯一無二のアートボトル

ベル・エポックを語る上で、まず触れずにはいられないのが、ボトル一面に優美に描かれた白いアネモネの花です。

この象徴的なデザインは、単なるラベル装飾ではありません。1902年、ガラス工芸とアール・ヌーヴォーの巨匠エミール・ガレが、当時の当主アンリ・ガリスとの親交から生み出した芸術作品です。当時は量産の目途が立たず文字通りのお蔵入りとなっていたものを、1960年代にメゾンのセラーから発見。初ヴィンテージ「ベル・エポック1964」から、そのボトルを美しく彩ることとなりました。

モチーフとなっているのは「秋明菊(ジャパニーズ・アネモネ)」。当時ヨーロッパを席巻していたジャポニスム(日本美術の自然主義)からインスピレーションを受け、繊細な曲線とゴールドの縁取りでボトルガラスに直接焼き付けられています。

テーブルの上に飾るだけでフラワーアレンジメントのように場をパッと明るくし、華やかな祝宴の始まりを告げてくれます。

一口目で笑顔になる「まろやかな調和」

乾杯のシャンパンに求められるもうひとつの重要な役割は、「集まったすべての人が、一口目から素直に美味しいと感じられること」です。

パーティーにはワインに精通した愛好家もいれば、普段はあまりお酒を飲まないゲストも同席します。通好みの味では飲む人を選んでしまい、場の空気が少し硬くなってしまうかもしれません。

その点ベル・エポックの味わいには、飲み手を選ぶようなクセが一切ありません。

ベル・エポック2018 公式コメント

香り
カーネーション、ライムの花、ジャスミンの香りが漂うフローラルな爽やかさが、アプリコットや白桃のような、ふくよかな果実味の豊かさと優雅に調和します。
味わい
口当たりは繊細でシルキー。ティムットペッパーのほのかなスパイシーさが余韻を彩り、マンダリンの葉を思わせる活き活きとした鮮やかさが全体を引き立てています。

決して主張しすぎず、かといって物足りなさを感じさせない完璧なバランス。
誰一人として取り残さないこの圧倒的な調和と懐の深さこそが、ベル・エポックが最高峰の祝宴シャンパンとして選ばれ続ける真の理由なのです。

歴史:辛口シャンパンのパイオニア

ボトルの華やかさや、パーティーシーンでの知名度の高さゆえに、ベル・エポックを「見た目が主役の晴れやかなお酒」と捉えている方もいるかもしれません。

しかしペリエ・ジュエの本質は、シャンパンの発展に大きく貢献した硬派なメゾンの一つです。現代、私たちが当たり前のように楽しんでいる「食事とともに味わう辛口シャンパーニュ」への扉を、世界に先駆けて押し開いたパイオニアなのです。

極甘口が当たり前だった19世紀

19世紀当時のシャンパンは、現代の味わいとは似ても似つかないものでした。当時の主流は、驚くほどの甘口のシャンパンだったのです。
寒冷なシャンパーニュ地方特有の尖った酸味を和らげるため、出荷前に大量の砂糖(リキュール)を加えることが常識とされていました。その糖度は1リットルあたり100gから、ロシア貴族向けに至っては200g以上。現代の貴腐ワインや濃厚なデザートに匹敵する、まさに「砂糖漬け」とも言える甘さだったのです。

シャンパーニュはあくまで食後のデザートや、祝宴の余興として甘く楽しむものでした。甘味が貴重な時代だったという背景もあるでしょう。料理とともに味わうワインではありませんでした。

「誤魔化しの効かない辛口」への挑戦

その常識を根底から覆したのが、ペリエ・ジュエの3代目当主、シャルル・ペリエでした。

1846年、彼は甘いお酒を好まないイギリスの愛好家たちに向けて、糖分の添加を抑えた辛口シャンパンを出荷します。辛口シャンパンとしてはこれが最も古い記録。ゆえにパイオニアと言われるのです。

砂糖を加えなければ美味しいというものではありません。ブドウ自体の未熟さや雑味、質の粗さなどの誤魔化しができないからです。
ペリエ・ジュエには辛口でも高品質なシャンパンをつくる自信がありました。コート・デ・ブラン地区の特級畑「クラマン村」をはじめとする、自社畑のシャルドネの圧倒的な品質が根拠です。

「甘さで覆い隠すのではなく、ブドウ本来の気品と清らかな酸で勝負する」。
ペリエ・ジュエが起こしたこの変革がきっかけとなり、シャンパンは料理に寄り添うお酒としても活躍するようになっていきました。

200年でわずか8代|揺るぎない美学

もうひとつ、ペリエ・ジュエの確かな品質を雄弁に物語る事実があります。

1811年の創業以来、200年を超える長い歴史の中で、最高醸造責任者を務めたのはわずか8人です。現在のセヴリーヌ・フレルソンに至るまで、誰もが長年ペリエ・ジュエの味を守ってきたのです。

歴史あるメゾンであっても、醸造長が変われば多少は味わいが変わります。消費者や経営者の期待に応えられなければ更迭もあるでしょう。
単純計算で25年以上。それほど長い間ペリエ・ジュエのシャンパンをつくり続けてきた事実。それは次世代の醸造長を慎重に選び、ノウハウと哲学を継承し、その優美なスタイルを守り続けてきたからこそです。

ベル・エポックが持つ端正な佇まいは、一過性のブームで作られたものではありません。2世紀にわたる挑戦の歴史と、ブレることのない技術の継承に裏打ちされた、確固たる信念の結晶なのです。

第8代最高醸造責任者 セヴリーヌ・フレルソン

包容力のある辛口|祝宴に緊張感はいらない

ベル・エポックの「まろやかな調和」には、ドサージュの哲学が表れています。

近年は「極辛口」のシャンパンを多く見かけます。
小規模な生産者(レコルタン・マニピュラン)を中心に、ドサージュ(出荷前の糖分添加)を極限まで控えた「エクストラ・ブリュット」や、一切加えない「ブリュット・ナチュレ」が多くリリースされています。

特定の単一畑が持つ唯一無二の個性を最大限に表現する。ブルゴーニュワインのようにテロワールを感じるシャンパンをつくりたいと考えたとき、加えるものを減らした方が違いが明確になるからです。ワイン愛好家にとって、知的好奇心を刺激される面白いシャンパンです。

しかしそうした極辛口のシャンパーニュの中には、時に研ぎ澄まされた鋭い酸やミネラルを伴うものもあります。飲み手に「ワインと真剣に対峙する緊張感」を求めてくることがあるのです。

静かな夜にひとり造り手と向き合う時間や、ワイン愛好家が集まる場に持参するなら最適です。一方で、笑顔と会話が溢れる華やかな祝宴の場に、そのシリアスな雰囲気は必要ないかもしれません。

完璧な黄金比を求めて

ベル・エポックが追求しているのは、極限まで糖分を削ぎ落とすストイックさではありません。あえて伝統的な「ブリュット(辛口)」の範疇にとどめ、適度なドサージュにより完璧な調和を目指しています。

ここでのドサージュは、味の粗を覆い隠すための甘味ではありません。コート・デ・ブランの特級畑がもたらす清らかな酸と、ピノ・ノワールの豊かな果実味を美しく結び合わせるための「最後の調律」です。

わずかなドサージュがクッションの役割を果たすことで、酸の角が取れ、口に含んだ瞬間にふわりと広がるシルキーなテクスチャーが生まれます。

突き放すような厳しさではなく、飲む人を温かく迎え入れるような優美な口当たり。この適度なドサージュこそが、ベル・エポックが持つ唯一無二の「包容力」を生み出しているのです。

今開けても心地よく、10年後もなお美しい

さらに、この適度なドサージュと豊かな果実味のバランスは、卓越した熟成ポテンシャルを約束してくれます。

シャンパンの熟成において、ドサージュによるわずかな糖分は時間とともに香ばしさや深いコクを育む大切な要素です。
骨格となる果実味と調和のとれたドサージュを備えたベル・エポックは、セラーの中で10年、20年という歳月を優雅に重ねていくことができます。フレッシュな白い花や洋梨の香りから、やがてハチミツ、ローストしたナッツ、焼きたてのブリオッシュのような深遠なアロマへと艶やかに変化していくのです。

誰もが等しくグラスを傾け合える贅沢

普段あまりシャンパンを口にしないゲストは、一口飲んだ瞬間に「なんて柔らかくて美味しいんだろう」と素直に笑みをこぼすでしょう。
ワインに詳しい愛好家は、その美しいボトルの裏にある歴史と哲学をもって、より深みのある味わいに感じるはずです。

その場にいるすべての人を幸せな余韻で包み込むこと。祝宴の喜びを分かち合うために存在することこそが、ベル・エポックが時代を超えて愛され続ける最大の理由です。


祝宴にも日常にも|ペリエ・ジュエのラインナップ

ペリエ・ジュエが紡ぎ出す世界観は、晴れやかな祝宴の場だけにとどまりません。

人生の節目を彩る最高の乾杯から、週末の食卓にささやかな豊かさを添える一杯まで。それぞれのシーンに寄り添う3つのキュヴェをご紹介します。

メゾンの代名詞

「ペリエ・ジュエ」という生産者名よりもこちらの方が有名ではないでしょうか。「ベル・エポック」は生産者の代名詞と言えるシャンパンです。

ベル・エポックはミレジメのシャンパン。メゾンが「真にブドウの作柄に恵まれた」と確信した年にしか世に出ません。
規定を大きく超える6年以上の長きにわたり、エペルネの冷涼な地下セラーで澱(おり)とともに静かに眠り続けます。その時の魔法により角の取れたシルキーな気泡と、何層にも重なるアロマが育まれます。

美味しさを追求するならば、細身のフルートグラスではなく、少し膨らみのある白ワイングラスを使うのがおすすめ。冷やしすぎず10〜12℃前後の落ち着いた温度でグラスに注げば、思わず笑顔になるような香りが広がるでしょう。

場を華やかに盛り上げ、集う人すべてを幸福感で満たしたい祝宴の幕開けや記念日に、これ以上の選択肢はありません。

これぞ美学|メゾンの最高到達点

華やかなアネモネをまとうベル・エポックのシリーズにおいて、ペリエ・ジュエが誇るシャルドネの真髄を極限まで突き詰めた最高峰が、この「ブラン・ド・ブラン」です。

使われるブドウは、コート・デ・ブラン地区の特級畑「クラマン村」の中でも、白亜質土壌が理想的な純度を誇る歴史的区画「ブロン・ルロワ」と「ブロン・デュ・ミディ」のわずか2区画のみ。合計しても3ヘクタール足らずの限られた畑から収穫され、メゾンが確信を持てた卓越した年にしか仕込まれない、奇跡のような単一区画のミレジメです。

通常のベル・エポックがピノ・ノワールを交えたふくよかな包容力を持つのに対し、こちらは選び抜かれたシャルドネの純粋さと、張り詰めたようなミネラル感が際立ちます。

グラスからは白いユリやアカシアの花、柑橘のコンフィを思わせる高貴なアロマが立ち上り、口に含むと絹のように滑らかな泡立ちとともに、息を呑むほど長く澄んだ余韻が続きます。

こちらは、生涯の記憶に残る特別な記念日にこそふさわしい1本です。味わいとしては小難しいこと抜きに楽しめるものであったとしても、あえて少人数で。ベル・エポックの歴史や哲学を知って噛みしめながら、時間をかけてその背景まで堪能していただきたい1本です。

週末の食卓をワンランク上質な時間へ

ベル・エポックを生み出す名門ペリエ・ジュエには、日常の食卓に寄り添う親しみやすいスタンダード・キュヴェも用意されています。

1846年にペリエ・ジュエが世界へ先駆けて放った「辛口の挑戦」の系譜を、現代に受け継ぐメゾンのスタンダードクラスです。ピノ・ノワールとムニエの豊かな果実味をベースに、メゾンの象徴であるシャルドネが気品ある華やかなアクセントを添えています。開けたてから親しみやすく、軽快で心地よいバランスに仕上がっています。

ベル・エポックが「特別なハレの日」を彩る芸術品なら、グラン・ブリュットは「日々の食卓を少し贅沢に整える」ための頼もしいパートナー。天ぷらや白身魚のソテーなど、素材を活かした料理との相性も抜群です。ノンヴィンテージであるがゆえに、一度気に入ったならこの先も同じ美味しさをいつでも味わえるのも魅力です。
週末のディナーに気兼ねなく開けたい、上質で頼もしい定番です。


メゾン ペリエ ジュエ

誰もが感じる美味しさ、通こそが知る美学

名門ペリエ・ジュエを代表するシャンパン「ベル・エポック」。その魅力はアネモネの花が描かれた美しいボトルと、シャンパンに不慣れな方でも素直に美味しいと思える、包容力のある味わいです。
見た目の美しさからパーティーシーンで多用されるため、「見た目だけ」という先入観があるかもしれません。しかしその味わいの裏には、辛口シャンパンのパイオニアとして発展に貢献してきた歴史があり、8人の醸造責任者に受け継がれてきた調和の美学があります。

何も知らずに飲んでも、小難しさなく美味しいです。しかしその哲学・美学を知って飲めば、「ベル・エポック」の味わいは一層深みをもって感じられるでしょう。

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